第35回 (2010年第2回)
概要
- テーマ:「最新の焼却炉あれこれ」
- 話題提供者:元 大阪市立環境科学研究所副主幹 井上 三郎 さん
- 日時:3月28日(日)2時〜4時・中央公民館・2階視聴覚室
- 場所:中央公民館・2階視聴覚室(屋敷山公園内)電話 69-5131
質疑
- どのような方式がいいと思うか? ここの地域に合ったものは?→例えば生ゴミは水を切って出してほしい。別個収集して資源化できるものは資源化する。各家庭でゴミの量を減らしていくことが大事。
- 新たに焼却炉を建設するのに、どういうものを導入すれば良いか。→難しい。溶融炉は運転が難しいので、ストーカー式がベターか。
- においについてはどうか。→排ガスは問題ない。パッカー車の手前にエアカーテンがあるところもある。
- 焼却炉準備室の方にご参加いただいた。ゴミ量が中途半端で最新式の導入が難しいと言われている。→どういうタイプがいいか検討していく。本体に熱がかかるので、24時間運転でない場合、膨張と収縮を繰り返す。修繕費とのバランスを図る必要がある。
- 出てくるものをうまく使えないか。例えばCO2をビニールハウスに入れれば促成栽培ができる。生ゴミを集める日を作って、堆肥化を進めれば良い。→まず、できるだけゴミを出さないことが大事。残渣の資源化も難しい。
- RDFはどういう形で処分するのか。→ゴミと一緒に燃やす。ゴミと同じくらいの熱量。
- 生ゴミよりは着火しやすいのではないか。→どうだろうか。実際にできるRDFがどんなものか分からない。着火点が高い。どういう性状か早く分かれば、活用を考えることもできるのではないか。
- RDFのコストはどうなっているのか。無料で受け入れるのか。
- 議会特別委員会での議論で、焼却場の建設は広域でやらないと補助金がもらえないため、広陵町と葛城市でセットでやることになった。
- RDFの塩素は多い方が良いのか。少ない方が良いのか。→少ない方が良い。塩素があるとダイオキシンが発生しやすくなる。
- 歴史的に山焼きなどで燃やしていたが、ダイオキシンは出ていたのか。→出ていた。煙草も出ている。ただ、大規模ではないから微々たるもの。
- ダイオキシンは自然に分解されるのか。→分解される。再燃焼でも分解できる。塩ビは重宝するが、便利さとの兼ね合い。ハロゲンは衣服の難燃化に使われて非常に効果が高いが、ダイオキシンを発生させてしまう。
- 小学校の焼却炉ぐらいの規模になるとダイオキシンが問題になるのか。→それほど問題ない。ただ、燃やしにくいので燃やすものは選ばないといけない。
- 大阪市は毎日回収車が来るのか。→同じブロックには普通ゴミで週2回ぐらい。資源ゴミは週1回。大型ゴミは有料。
- 野焼きが問題になったが、植物など自然のものでもダイオキシンが出るのか。→野焼きぐらいなら多分大丈夫。
- 野焼きは農業・漁業では認められる。しかし、煙いのは何を燃やしても同じ。苦情の場合はダイオキシンとは話が別。業者が燃やすと逮捕される。2平米以上の焼却炉は届け出・検査が必要。
- ダイオキシンの測定は短時間で測れるのか。→3〜4時間サンプリングにかかる。600℃温域の入った時間にも測定しておくべきだ。
- 堆肥化したものは、はけているのか。
- モニター制度で良質の堆肥が出来ている。今年度は100人規模に拡大。バイオマスタウン構想が立てられ、予算化される。各家庭で協力していけば良い。
- 焼却炉の排ガスはもっと改良が必要か。→ストーカー炉はノウハウを蓄えている。選定の中には必ず入ってくる。別のタイプもいろいろ考えられたが、トラブルが多く運転が難しい。
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